考古学の現場から生まれた3Dスキャナ ''SOMA''

遺跡の発掘調査で出土する遺物は、大きさ数cm程度の石片や土器片がその大半を占めています。SOMAはこれら大量の小さな遺物を効率的に記録することを目的とし、ラングが岩手大学工学部情報システム工学科(現 .理工学部知能・メディア情報コース)と共同で開発した 3Dスキャナです。

SOMAシステムは 2008年の完成以降、自社の効率化に貢献してきましたが、この度 このシステムを他の調査機関も利用できるよう、受注製造販売を開始いたします。

これまでは、時間や費用等の都合で記録されないまま「収蔵庫行き」となっていたような小さな破片資料を含めて、出土資料群全体を3D情報として次世代に託す考古学を実現したいと思っています。

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SOMAの特長



特長1 : 大量一括スキャンによるケタちがいの計測効率

SOMAは大型のガラステーブルを持ち、そこに並べた物体を一括してスキャンします。

資料を並べて [SCAN] ボタンを押したら、あとはSOMA任せで計測が完了します。その間
(1) センサーの姿勢を変える
(2) 対象の姿勢を変える
(3) 複数データをマージする
などの付帯作業を必要としませんので、計測者は 1日に何百点もの資料の3Dデータを取りながら、同時に別の仕事を並行して行なうことが可能となります。








特長2 : センサー4台搭載により高品質なデータを取得

SOMAは、4台のセンサーを傾きをつけて搭載することで、資料表面上のレーザーが当たらない死角を最小限に抑えます(特許)。

安定したアームに固定された4つの1次元レーザー変位計は、資料表面のエッジ(稜)を鈍らせることなくビビッドに記録します。稜の再現性は、考古資料のデータ品質を左右する重要な点であり、これまで3Dデータの視覚化研究に取り組んできたラングが最もこだわったポイントです。







特長3 : 遺物整理を前提とした直感操作のソフトウェア

SOMAのデータ処理アプリケーションは、遺跡調査の整理作業での利用を想定し、誰にでも簡単に操作できるように設計されています。

データ処理では、遺物IDと計測データ識別IDとの対応付けを視覚的におこないます。対応付け完了後 [配布実行] ボタンを押すと、遺物ID名のフォルダを自動で作成し、そのフォルダの中に関連ファイルを自動格納します。このファイル群の中にPLY形式の3Dデータが作成され、3Dビューワで表示することができます。







特長4 : PEAKITサービスへと直結する機能を装備

データ処理アプリケーションは、PLY形式に書き出すだけでなく、ラングが提供しているPEAKIT作成サービスへとスムーズに移行できるよう、
(1) 3Dデータの姿勢(表裏/傾き/天地)を指定する機能
(2) 断面取得位置を指定する機能
を備えています。

この機能で作成したパラメータファイルを、3Dデータとともにラングに送信すれば、たとえ大量のデータでも短時間でPEAKIT画像を作成することができ、遺跡調査報告作成における効率を飛躍的に向上させることができます。

 






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KEYWORDS

「高精度」であること

ラングシステムでは遺物1点につき数万〜数百万点からなる高密度で高精度な3次元測点座標を記録しアーカイブします。私たちは、報告書作成に限らず将来的に所望される分析、復元、公開、あるいは不慮の事故による消失など、多種多様なニーズに応えられるデータを作成することが記録保存の本来の目的であると考えています。

「シンプル」であること

ラングシステムは機械化できる部分と不可能な部分を明確にわけています。たとえば実測図作成に関しては機械で作成可能な情報は全て「PEAKIT」に凝縮されていますので、そこからの作業は非常にシンプルになります。鮮明なPEAKIT画像をキャンバスに、遺物を観察しながら考古学的な情報を表現していくことだけに集中することができます。

「再現性」があること

ラングは考古学が実証学問であることにこだわり、観察図の作成といえどもその根底には「再現性」のある根拠が必要だと考えています。「100人やっても全て同じ結果」あるいは「1人が100回やっても全て同じ結果」が得られる3次元"CORE DATA"を作成し、それを基礎として判読や診断を行なうというプロセスを重視し、実践しています。

「多角的」に分析できること

ラングシステムは3次元"CORE DATA"を多角的に解析し、定量的なデータを抽出するためのシステムです。解析手法はこの先も進歩し続けますので、"CORE DATA"が保存されていればそのデータに対して常に最新の処理を適用することが出来ます。こうすることでデータを「生きた記録」として成長させることが可能になると考えています。

「恒久的」に残すこと

私たちは、遺跡や遺物の記録が、一回の書物作成のためではなく 活用され続けるためのデータであることを意識しています。それは例えば100年後の考古学者が私たちの作成した記録から新たな発見が出来ることです。そのために主観、歪曲、隠蔽、錯誤を極力排した記録を作成し、それを劣化しない形で残すことが大切だと考えています。

「コスト」を抑えること

いかに素晴らしい仕組みであろうとも、実践の場で活用できないものであれば意味がありません。ラングシステムは高い精度、品質、付加価値を供給するとともに、徹底した自動化、ルーチン化が図られ、高いコストパフォーマンスを生み出します。提供するデータのバリエーションも多様で、予算や作業体制に合わせたサービスを提供します。